
スイス・ミーティングへの参加を決定した後、スイスのモールトンクラブ会長のマッシモさんから、2日間にわたるミーティング・スケジュールの案内メールをいただいた。開催エリアはレ・マン湖近くのエーグルという小さな街。初日の9月17日には、フォンデュ・パーティで親睦を深めましょう!とのこと。そして2日目は、エーグル近郊を70kmほどツーリングしましょう!というプラン。フォンデュを食べた事の無い私は、それだけでも大はしゃぎ。パーティで何を着ようかな?などと盛り上がっていた。そう!私は、自転車を自分たちで運ぶ海外輪行の現実から、目を背けていたのである。国内の輪行ですら、たった1回しかやったことがないのだから、無理もない。しかも、途中から自転車の重さに耐えかねて千鳥歩きになった私。見かねた大澤が、二袋を担いで移動したのを憶えている。
「荷物は、最小限にしなくちゃ」と私を真顔で見つめては繰り返す、大澤。「オレはどうやって、2台の自転車を運べばいいのか・・・」と本気で悩んでいる。二人分の荷物、サイクリング道具、自転車・・・ドアtoドアのパック旅行じゃないし、本当にこれだけの荷物を持って移動できるのだろうか?いつになく深刻な表情の大澤・・・。さらに機内持ち込み、手荷物の積載重量も工夫しなくては、追加の旅費がかかって仕方がない。あれこれ考えても仕方ないのでまずは、海外輪行に耐えられそうな段ボールのバイクパックを購入。実際、飛行場では乱暴に扱われるだろうから、大切なモールトンが潰れないように会社の駐車場でパッキングのリハーサルをした。大澤は、私が余裕で入れるほど大きな段ボール箱(1170×370×750mm)を二つ並べて押しながら、夜の街角をズンズン歩きまわり「うん!キミがスーツケースとかを持ってくれさえすれば大丈夫!なんとかなる!」と力強く頷いた。「でも、ちょっと、その段ボール、大きいなぁ・・・」と思ったが、輪行の規格?品である。「なんとかなるでしょー!ヨ〜ロレイヒ〜」と、私も応えた。

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自宅から関西空港へのアクセスは非常に便利。まず、家から歩いて10分のO-CATへ行き、そこからリムジン・バスに乗れば関空の国際線搭乗フロアまで連れて行ってくれる。自転車は到底、タクシーには積めそうにないし、O-CATまで歩くのも大変だし、ミニのピックアップの荷台に乗せて運ぶことにした。が、出発当日の朝、荷台にスーリーのサイクルキャリアを付けたままでは荷物が全部、載らないことが判明!仕方なく2往復して、すべての荷物をO-CATに運び込んだ。

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「はぁ、なんとか運べたよ・・・」とバスの切符を購入して乗り場に並んでいると、係員が仏頂面でバイクパックを指さして言った。
「ちょっとお客さん、この段ボールはダメダメ。バスには積めないよ、こーんなデッカイのは無理!バスはねぇ、旅客用だから。ふん!こんなの貨物でしょ、か・も・つ」
「なぬー?!」と一瞬、ブチッと脳裏でぶっとい何かが切れる音がしたところ、間髪を入れず「数日前、バス会社に自転車は積めるかと電話で、確認しました!」と大澤が言い放った。
「えっ!サ、サイズも言いましたか?」
「もちろん1170×370×750mmって言いましたよ。さぁ、速く積んでください!」と、自ら段ボールを持ち上げ、強引に積み込もうとする大澤。
「ほっ、本当ですか?」と言いながら、恐る恐る手を貸してしまった係員。まさに勝敗ありの一コマであった。大澤の気迫が、係員の反撃を許さなかったのである。こうして私たちは無事バスに乗り込み、遥かスイスに向けて、大阪からの第一歩を踏み出すことができた。
関西空港からは、まずJALとアリタリア航空の共同便で、イタリア・マルペンサへ12時間のフライト。トランジットの後、スイスへと渡る。ジュネーブへの到着予定時間は、9月16日の夜11時すぎ。翌日の夕方には、世界各国からスイスに集まったモールトニアのみなさんとフォンデュパーティだ。私は飛行機の座席で、マッシモさんやショーン・モールトンさんと話すために考えた挨拶の英作文を読み返し、彼らとの会話に備えた。

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※アレックス・モールトンのロゴ使用については、 ショーン・モールトン氏から「おみやげ」として了承を得ています。
予告
スイス・フランス・イタリア輪行は、数回のシリーズに分けてお届けします。
深夜のジュネーブに到着した私たちを待っていたのは?
次回のレポートにご期待ください。
| 日程 | 2005/9/18 |
| 天候 | 晴れ時々くもり |
| 走行距離 | 70km |
| コース | エーグル駅前〜ワールドサイクルセンター〜ジュネバ湖〜エーグル駅前 |
| 時間 | 約7時間(休憩等を含む) |